腰痛の原因と関節の歪みを解消する方法

腰痛は、程度によっては生活の質を大きく低下させる厄介な問題です。その原因を１つに絞ることは出来ませんが、特に多いのは関節の歪みが大きな要因となっている場合です。 関節が正常な位置からずれて歪んでしまうと、周囲の筋肉や靭帯に余計な負荷がかかり、痛みや不快感を引き起こします。このサイクルが腰に現れることで腰痛が発生します。そして、腰痛に関係する関節として、腰椎椎間関節と仙腸関節があります。前者は背骨の中でも腰に当たる部分の関節、後者は骨盤の関節になります。これらの内どちらか、あるいは両方の関節がズレて歪んでしまった際、その状態を矯正して本来の正常な位置に戻すことで腰痛を改善させる技術がカイロプラクティックです。

関節の歪みとは、骨と骨のつなぎ目に位置する関節が正常な位置からずれてしまう状態を指します。この歪みが生じる原因は多岐にわたり、日常的な姿勢や動作、過度な運動などが関与しています。特に仕事や生活の中で長時間同じ姿勢を続けることが、腰部分の負担を増加させ、骨盤や腰椎の関節の歪みを引き起こすことがあります。また、急な外力が加わることでも関節の歪みが生じる場合があり、腰部分に急な外力が加わると、ぎっくり腰という状態に陥ります。このような急性の症状は強い痛みを伴うため、もしも症状が発生した際は、努めて安静にすることが大切です。

日常生活では、私たちの身体はあらゆる動作の中で関節に負担をかけています。例えば、長時間のデスクワークや悪い姿勢が続くことで、関節が次第に歪んでしまうことがあります。その結果、腰の関節が歪めば腰痛が、首の関節が歪めば肩こりが生じます。特に、骨盤は姿勢の影響を受けやすく、足を組んで座ると言ったような日常生活のクセが関節に影響を及ぼす部分です。こうした日常生活のクセは、常に自分で意識をしておく必要があるため改善することが難しく、仮に関節を矯正したとしても、徐々に関節の歪みが生じてしまうことがほとんどです。ただし、関節の歪みを完全に防ごうと思ったら固定するしか手段はありません。そうなると、そもそも動くことができなくなるため、現実的ではありません。そのため、関節は徐々に歪んでしまうものである、と納得して頂くほかありません。

カイロプラクティックには、痛みやしびれといった症状の原因は関節が歪むことで末梢神経が障害されるため、という考えがあります。そのため、腰痛においても関節の矯正に重きを置いた施術が行われます。具体的には、骨盤内関節である仙腸関節と腰椎椎間関節の歪みを疑い、歪みが確認された場合は関節矯正を施します。 骨盤矯正といった言葉は聞いたことがあるかも知れませんが、この本質は仙腸関節の矯正施術です。また、基本的には手技を用いて検査や施術は行われますが、整体院などの店舗によっては低周波治療器やマッサージ機器などを用いることもあります。カイロプラクティックの特徴として、施術に即効性があることが挙げられ、腰痛の原因が関節の歪みだけであった場合、施術後すぐに症状が改善されることもあります。さらに、施術効果が持続することも多く、整えた関節が安定すれば１度の施術で何ヶ月も症状が現れないことも珍しくありません。カイロプラクティックを上手に活用して、痛みのない生活を目指してみてはいかがでしょう。

腰痛の解消には整体院などで施術を受けることが最も効果的ですが、日常生活での注意点に気を付けることで、関節の歪みを予防することも大切です。当院も含めて、整体院ではこうしたアドバイスも行っていますが、いくつか予防方法をご紹介します。まず何と言っても、姿勢に気を付けることです。デスクワークでは踵が付く程度に椅子の高さを合わせ、パソコンを使う際は目線の位置が水平になるよう配置することをおすすめします。また、足を組まないように気を付けたり、１時間に１回程度は立ち上がって屈伸運動などを行うこともおすすめです。次に、下半身のストレッチです。身体の後ろ側の筋肉は姿勢保持の役割を担っていますが、足の後ろ側にある筋肉の緊張が継続すると骨盤の関節が歪みやすくなります。そのため、この部位のストレッチで筋緊張を和らげると腰痛の予防に繋がります。お風呂上りは身体が柔らかくなっているため、その際にストレッチを行うと効果的です。そして、最後にウォーキングエクササイズです。 基本的に運動は身体を壊しますが、ウォーキングに関しては適度な距離や時間に留めることで、腰痛の予防に繋がるとされています。１日２０分歩くことを目安に行うと腰痛予防に効果的です。正しい知識を持ち、適切な対処法を実践することで、腰痛から解放される第一歩を踏み出しましょう。