ムチウチ症の特徴とカイロプラクティック

ムチウチ症は、交通事故やスポーツ中の怪我などによって発生する、首の痛みを特徴とする障害です。この症状は、首を支える筋肉や靭帯が損傷を受けるとともに頚椎の関節の歪みを引き起こし、さまざまな症状を引き起こします。例えば、首の痛みに加え、頭痛やめまい、腕のしびれなどが見られることがあります。これらの症状が現れると日常生活に支障を来し、精神的にもストレスを抱える要因となります。 ムチウチ症の主な原因は、交通事故や怪我などの外部からの衝撃により、鞭がしなるような動きで首が急に前後に揺れることによります。こうした衝撃によって、首の構造が損なわれ、痛みや不調が持続することがあります。

交通事故や怪我などによるムチウチ症は、受傷後の日数経過に伴い、様々な症状が生じることがあります。受傷直後は大したことがないと感じていても、2～3日が経過すると徐々に症状が現れることも多いため、注意が必要です。この理由として、受傷直後はアドレナリン、さらに24時間経過でノルアドレナリンという痛みの感覚を抑える興奮物質が活発になります。この時期、つまり受傷後1～2日の間は痛みに鈍くなっているため、たとえムチウチになっていたとしても気付かないことが多くあります。そして、興奮物質の作用が落ち着いてきた3日目くらいから、ムチウチ症の症状が現れ始めることも少なくありません。代表的な症状としては、首の痛み、酷い肩こり、頭痛、めまい、腕や手のしびれなどが挙げられ、日常生活に大きな影響を与えることもあり、仕事に集中できなくなったり趣味の時間を楽しむことが難しくなる場合があります。 

ムチウチ症は、首の筋肉や靭帯の損傷と頚椎の関節の歪みを引き起こします。筋肉や靭帯といった軟部組織と言われるものは、RICE処置のように適切なケアを行うことで回復までの時間を短くすることも期待できますが、最悪放っておいても、人間の自然治癒力で修復されます。しかし、関節の歪みは自然に元に戻ることはないため、外部から矯正して整えてあげなければなりません。 特に、首の関節の歪みを放置すると首の痛みだけではなく、頭痛や肩こりなどが慢性的に続くこともあるため注意が必要となります。例えば、3か月もすれば、ムチウチで生じる軟部組織の損傷と言うのは治っています。それが半年や1年経っても首の痛みや肩こりが続いているという場合、頚椎の関節の歪みを放置していることが考えられます。その場合は、当院でも行っているカイロプラクティック施術で、関節の歪みを矯正して正しい位置に戻す必要があります。

カイロプラクティックは、関節の歪みを矯正することで末梢神経の障害を解消し、痛みやしびれといった症状を改善することを目的とした整体技術です。カイロプラクティック施術とは、こうした関節矯正技術を用いた整体施術のことです。基本的には、関節のズレを手技を用いて把握し、歪みを矯正して正常な位置に整えます。もちろん、ムチウチによる頚椎の歪みを矯正することも出来るため、受傷後何ヶ月も痛みや不調が取れない場合は、症状の改善が期待できます。その他にも、カイロプラクティックが効果的とされるものとして、腰痛や肩こり、頭痛などの症状があり、さらに部活動に励んでいる方やスポーツ選手などのコンディションを整えたり、運動能力のパフォーマンスを維持する効果も期待できます。このような効果の期待できるカイロプラクティック施術は様々な年齢層の方に対応していますが、骨粗鬆症や脳血管疾患をお持ちの方は受けられないことがあるため、もしカイロプラクティック施術を受けようとした際は、施術者に確認する必要があります。また、知識と技術が施術者に必要とされるため、施術者が何人もいるような整体院でも、熟練した経験豊富なセラピストが行うことが多い施術でもあります。

当院でも行う、カイロプラクティックによるムチウチ症の施術は、事故や怪我などによって引き起こされた頚椎の関節の歪みを矯正し、正常な位置に整えることを目的とします。ムチウチによる頚椎の関節の歪みを放置すると、後遺症として首の痛みだけでなく、頭痛や酷い肩こり、肩回りが常に重たい感覚、腕や手のしびれといった症状が現れる可能性もあり、こうした症状の改善を行う方法として頚椎の関節矯正法があります。この施術を行うことで神経の障害を解消し、痛みやしびれ、関節可動域などを改善する効果が期待できます。また、ムチウチによる頚椎の関節の歪みは上位頚椎に起こることが多く、さらに外力によってもたらされた歪みは複雑であることが少なくありません。そのため、関節矯正と一言で言ってもボキボキと鳴らすことが目的のものではなく、正確に関節を整える技術が求められます。受傷後、何ヶ月もムチウチ症の後遺症と思われる症状が続く際には、専門のカイロプラクターによる施術を受けてみてはいかがでしょう。